最近テーブルやクローゼットを作る時にニス塗りをしたのですが、塗料によって特徴や注意点がありました。
そのためにホームセンターに走って買い直したり、追加で購入しないといけないものがあったりと失敗続きでした。
今回は室内の家具に使いやすいニスの塗り方を私の失敗も含めて紹介します。
ニスの上手な塗り方
今回紹介するのは「水性ウレタンニス」を使った塗り方です。油性のニスは臭いが強く後片付けが大変なので普段は使いません。
私がいつも使うのはワシンの水性ウレタンニスです。食品衛生法に適合しているのでテーブルを作った時に選びました。伸びがよく、使った道具は水洗いできるので後片付けがとても簡単です。つや消し、つやあり、透明、色付きとバリエーションも豊富です。
無垢材は当然ですが湿気に弱く、反りや割れが起きることもあります。
ワックスやオイルステインだけでは油分が飛んでしまうので定期的に塗り直しが必要ですが、ニスを上から塗っておくとコーティングすることができるので大丈夫です。
水に強くなるので洗面所やトイレでも使用することができます。
新品の感じを出したい時→つやありニス
市販品のような新品の感じを出したい時はつやありニスがおすすめです。
つやあり透明ニスとつやあり色付きニスがあり、色付きはさらに数種類に分かれます。
つやあり透明ニスは塗る時には乳白色ですが、乾くと無色透明になりツヤが出ます。ピカッとした表面になるので、テーブルや棚がフレッシュに感じます。
落ち着いた雰囲気に仕上げたい時→つや消しニス
ピカピカした感じが苦手な人、古道具などが好みの人にはつや消しニスがおすすめです。
こちらも透明、色付きがあります。
テーブルなど表面のコーティングを強くしたい時には塗り方に注意が必要です。
つや消しニスを数回重ね塗りすると最後の方は濁ったような仕上がりになることがあり、色がきれいに見えないことがあります。また透明つや消しニスを重ね塗りする時も、落ち着いたというよりも濁っているように感じます。
これを防ぐためには重ね塗りの時にはつやありニスを塗り、最後の1回をつや消しニスにすることです。表面のピカピカ反射する感じがなくなり、家具が落ち着いた雰囲気に仕上がります。
私の場合この写真のテーブルを作る時にこの手順を知らなかったので、最初から透明つや消しニスを塗ってしまいました。
薄く薄く重ね塗りをしたおかげかそれほど濁った仕上がりではありませんが、塗る量や重ね塗りの回数によっては差が出るかもしれませんのでご注意ください。
色をつけたい時→組み合わせを選んで塗る
家具に色をつけたい時には単純に色付きニスを塗ることが一番簡単ですが、色を塗ってからやっぱりニスを塗りたいと思う時もありますよね。
水性ウレタンニスに合うものと合わないものがあるようなので、私が使ったことのある組み合わせの相性と塗る時のポイントをご紹介します。
1、オイルステイン+透明ニス
オイルステインは木材に浸みこむ力が強く、木目を生かした仕上がりになります。刷毛で塗った後にウェス(いらない布)で拭き取ります。色の濃さを調整するにはオイルステインを「塗る→乾かす」を2~3回繰り返して重ね塗りします。
オイルステインが乾いた後に透明ニスを塗ることで木材の表面をコーティングして水やささくれから守ることができます。オイルステインだけでは定期的に塗り直しが必要ですが、ニスを塗っておけば塗り直しはほぼ必要なく、水に強いので洗面所にも使用できます。
2、ワックス+透明ニス
ワックスはウェスに少量取って直接木材に塗りこむと木目を生かすことができます。塗る時に垂れないし飛び散らないので作業が簡単であることや、いらない布があれば簡単に塗れることがメリットです。
その反面、季節によって固くなることがあるので伸びが悪いものもあり、一か所にたくさんつけるとその部分だけ色が濃くなってしまうというデメリットもあります。塗りムラができた時には数回重ね塗りをすると目立たなくなります。
ワックスをつけた後はしっかり乾かして、やすりをかけてからニスを塗ります。そのまま塗るとワックスの油分が塗料をはじくことがありますが、#400位の細かいやすりで表面を軽く傷つけることでニスがのりやすくなります。
ニスが透明なのでワックスで好みの色合いに仕上げておくといいと思います。
写真は「ワックス(チューターオーク)+透明つや消しニス」で、先ほどのテーブルと同じものです。
ワックスは3回、ニスは5回位重ね塗りしています。
このテーブルの作り方はこちら↓をご覧ください。
【DIY】テーブルをリメイク!コタツがよみがえりました♪
3、ワックス+色付きニス
ワックスは3回位重ね塗りするとそれ以上は色が濃くならないようです。そんな時色付きニスを重ねるとかなり濃い色合いにすることができます。
家具の重厚感を出したい時や、色の調整をしたい時にはおすすめです。
この時もやはりワックスをしっかり乾かして、#400位の細かいやすりで表面を軽く傷つけておくときれいに塗ることができます。
写真は「ワックス(チューターオーク)+色付きニス(チーク)」です。
ちなみにスマホスタンドです。
4、透明つやありニス+色付きつや消しニス
色付きつやなしニスのメリットは好みの色をつけながらコーティングできて、さらにピカピカしない落ち着いた仕上がりになることです。
ただし無垢の木材に直接塗るとツヤケシ剤が白く浮いてしまうというデメリットがあります。着色剤が木材に吸い込まれてしまうことが原因らしいですが、実際はそれほど気になりません。2×4のパイン材ならカビのように白くなったという経験はありません。
でも気になる場合には先にワックスか透明ニスを塗っておきます。木材の表面をコーティングすることで着色剤の吸い込みを防ぐので上手になじむようです。
透明つやなしニスを塗ってからつや消しニスを塗ると発色がよく、色付きニス本来のきれいな色に仕上がるようです。無垢材に直接つや消しニスを塗ると木材に吸い込まれるため仕上がりの色がより濃くなるように感じます。
写真は試し塗りをした木材です。チークの黄色っぽい色合いがきれいに出ています。
木口に色をつける時→先に透明ニスを塗っておく
ワックスでもオイルステインでも小口に色を塗る時にはかなり濃くなります。また吸い込みが強いのでたくさんの塗料を必要とします。特にワックスは木口のスキマに塗りにくく、きれいに塗ろうとすると真っ黒になってしまうという苦労があります。
そのため木口に塗る時は最初に透明ニスを塗っておくときれいな色に仕上げることができます。木口は切り口がデコボコなので塗料を吸い込みすぎるのですが、ニスでコーティングすると平らになってくれるためです。
もちろん他の部分との差が出るとおかしいかもしれないので調整しながら塗るといいと思います。
写真は上が木口に直接色付きニスを塗った場合、下が透明ニスを塗ってから色付きニスを塗った場合です。
上の方が色が濃く、ところどころムラもできています。
「ワックス+色付きニス」で塗ったスマホスタンドも、木口が真っ黒です。吸い込みの強い節の部分も黒くなります。
ニスの塗り方はポイントをおさえると簡単です
大きな家具を作る時、ニスは最後の仕上げになるので失敗するとかなり痛いです。
かといって電動サンダーがないと色をはがすにも大変なので、最初は小さな木材に試し塗りをして試行錯誤しました。
でも大きな家具を作って、思い通りの仕上がりになるとやっぱり満足感が違います。
そのうち好みの色がわかってきたり、逆に嫌いな色がわかったりと自分の色が見つかり始めます。色合いに関しても同じで、「好きな色の濃さを出すにはこのワックスとこのニス」みたいに自分の組み合わせができてきます。
塗料にかかる予算もあるのでそれほどたくさんの組み合わせを試したわけではありませんが、これからDIYを楽しむ方の参考になるとうれしいです。
写真でご紹介したテーブルの作り方はこちら↓をご覧ください。
【DIY】テーブルをリメイク!コタツがよみがえりました♪
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